昊(そら)に降る雨雫(あましずく)は指先から零れるだろう
残さず余さず掬い(すくい)とろうとする行為に、君は呆れるだろうか
掌に溜めた天瑞(あまみず)はやがて昊に還るだろう
あがけどもあがけども摂理に抗う術はないことを、君は返すだろうか
世界は物語で、物語は世界で
傷みは蕾となり、いつか倖せとなって咲き乱れるだろう
流れる時の砂は、やがて朝焼けの中に溶けてゆくだろう
路(レール)の上からは何が視えるのだろうか
貴方が希った偶像はいつか夢見たものに近づいた、この昊は
私は謳うことしか出来ないから
君が好きだと言った、この声が枯れるまで謳い続けようか
どうか彼方にとって優しい景色でありますように
PR
* HOME *